ハーバード大学と病院「森口氏のｉＰＳ細胞治療、承認してない」

大学と病院「承認してない」ｉＰＳ細胞治療

アメリカ・ニューヨークで、日本人研究者・森口尚史氏が１０日、ｉＰＳ細胞（＝人工多能性幹細胞）を使った初めての治療を行ったと発表したが、
治療を実施したとされる大学と病院側は１１日、「臨床試験を承認した事実はない」と全面否定した。
森口氏は１０日、ニューヨークで開かれていた国際会議で、６人の患者に対し、ｉＰＳ細胞を使って治療を行ったと発表した。
森口氏はＮＮＮの取材に対し、「大学から暫定的な承認を得て、治療を行った」と説明していたが、
治療を実施したとするハーバード大学と病院側は１１日、「内部審査委員会が臨床試験を承認した事実はない」と全面否定する声明を発表した。
また、声明では「森口氏は１９９９年から２０００年まで客員研究員だったが、その後の関わりはない」としている。
こうした指摘に対し、森口氏は報道陣に「内部審査委員会には今年１月に渡米して出席し、６例の承認を受けた。関係書類は自宅に置いてある」と反論した。
また、実在する大学関係者の名前を挙げて、大学内で活動する手続きを行ってもらったと話し、「なぜ、ハーバード大学側が『関わりがない』などと言っているのか、理由がわからない」と主張している。
一方、森口氏が発表を行った国際会議の主催者側は、ハーバード大側の声明を受けて、「研究内容に疑義がある」として、会場から森口氏の発表の展示を撤去した。

http://www.news24.jp/articles/2012/10/12/10215684.html