映画借りに行くからカタルシス満天の映画教えて　ショーシャンク以外で

映画の中で生きている“バタヤン”　希望と明るさに満ちたフィルム

　【ライブなう】マドロス歌謡で人気を集めたバタヤンこと、田端義夫さんが９４歳で亡くなったのが４月２５日。
そのバタヤンの勇姿を余すことなく収めた映画「オース！バタヤン」（田村孟太雲監督）が、まさに公開される目前の無念の死だった。

　結果として追悼上映となったが、「まだまだ頑張ってや！」というファンの願いが込められたフィルムは、希望と明るさに満ちている。

　監督は２０年以上前に、今はもう無い大阪・道頓堀の中座で、生ステージに触れた。客席に分け入り、おじちゃん、おばちゃんが持ってくれたマイクで歌う姿に惚れ込み、バタヤンに密着して撮ることを決意したという。

　映画はコンサートシーンから始まる。三重・松阪生まれのバタヤンが第２の故郷と慕う大阪・鶴橋の小学校の体育館に人々が集まる。司会はいぶし銀の浜村淳。立て板に水で、半生を紹介する。

　１０人兄弟の９番目。おからと紅ショウガしか食べられない極貧生活。トラホーム（トラコーマ）で失った右目の視力。転々と職を替えての丁稚奉公。１
６歳になり、洒脱な流行歌手・松平晃のレコード「忘れられぬ花」を聞いてギターに魅了。ベニヤ板をギターの形にくり抜いた手作り楽器で練習。バタヤンは「ギターやなくて、イター（板）やった」と笑わせる。

　音楽は今、聴いても斬新だ。デビュー曲の『島の船唄』（１９３９年）はＡ面にバタヤン、Ｂ面に東海林太郎。新人がＢ面というのが通例だったが、意気込みが伝わる。

　姉が芸者として身売りする駅の道すがら、兄弟で口ずさんだ童謡『赤とんぼ』（６８年）は、客席の涙を誘う。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130615-00000012-ykf-ent

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